レポート2019.04.21「松本穂香さんの平手打ちは結構痛かったなあ…」父親役の渋川清彦さんも苦笑い『酔うと化け物になる父がつらい』舞台挨拶
4月21日(日)、那覇市のテンブスホールで『酔うと化け物になる父がつらい』の上映と舞台挨拶が行われ、主演の松本穂香さん、渋川清彦さん、片桐健滋監督が登壇しました。
本作品は、アルコール依存症の父と新興宗教にのめり込む母を持つ娘の心の葛藤を描いたヒューマンドラマで、菊池真理子さんによるエッセイコミックを映画化した作品です。
舞台挨拶で、主演の松本穂香さんは「撮影中は、劇中の“みんなの中の普通は、私にとって特別”と言う言葉が頭にあり、たくさんの感情を抱えている人たちを思いながら、主人公のモヤモヤをどこまで表現できるか考えて演じました」と今回の役づくりについて語りました。
また、渋川清彦さんは片桐健滋監督について聞かれ、「監督とは付き合いも長くて撮影中もそんなに話さない。昨日飲んでちょっと仲良くなったね」と笑うと、片桐監督も「信頼感でキャスティングしているので現場では会話は少ないです。信頼ってそう言うものではないでしょうか」と2人の関係性を明かし、客席からは拍手が起こりました。
さらに渋川さんは撮影を振り返り、「松本さんに叩かれるシーンがあったんですが、結構痛かったなあ…」としみじみ。松本さんが「手がジンジンしました。でも…昨日飲んでいた姿は劇中のお父さんの姿のままでしたね」と冗談を交えると、「いや、飲んだら監督の方がすごい、昨日も飲んでひっくり返って転んだんです」と、渋川さんは監督の失態を暴露。監督も「朝、起きたらTシャツがボロボロでした」と昨日の宴の様子を明かし会場を沸かせていました。
また、会場には原作者の菊池さんも駆けつけており、急遽登壇。作品を観た感想を「自分が思っていた以上のものを作っていただけた。打ち合わせで父親から何を言って欲しかったかと監督に聞かれて“ごめんなさいと言って欲しかった”と即答しました。その時初めて自分の心に気づき、涙がボロボロ溢れました。松本さんと渋川さんが私たち以上のことを演じてくれてこんなにありがたいことはありません」と感謝を述べると、松本さんも感極まった様子で「言葉が出ないです」と言葉を詰まらせます。
挨拶の最後に監督は「人の人生やオリジナルを描くことは一生を預かるということなので緊張しましたが、今日菊池さんの感想を聞いて安心しました」と締めくくり、感謝の気持ちに溢れた舞台挨拶は幕を閉じました。