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レポート2019.04.20巨匠・中島貞夫監督も惚れた、高良健吾の男意気『多十郎殉愛記』特別上映&舞台挨拶

4月20日(土)、那覇市のシネマパレットで『多十郎殉愛記』の特別上映と舞台挨拶が行われました。この作品は、『沖縄やくざ戦争』(1976)や新・極妻シリーズで知られる、巨匠・中島貞夫監督が20年ぶりに監督した劇映画作品で、主演に高良健吾さん、多部未華⼦さんらを迎え、幕末を舞台にした一人の男の生きざまと純愛が描かれます。

映画の上映終了後、主演の高良健吾さん、主題歌を担当した中孝介さん、中島貞夫監督が割れんばかりの拍手のなか迎えられ登場しました。

まず「今日はこんなにたくさんの方々に見ていただいてうれしいです」と高良健吾さん。そして中島監督は「ちゃんばら映画を作りたいとずっと思っていた。この映画は思いの結晶です」と作品への思いを打ち明けます。ここ数年、沖縄国際映画祭に参加していたという中島監督ですが、完成した自身の作品を引っさげて映画祭に参加できたことにうれしそうな笑顔を見せました。

また、高良さんは「京都で時代劇を撮る、それも中島貞夫監督で。こんな経験ができたのは僕しかいない、本当に幸せな時間でした」と話し、「時代劇をこれだけで終わらせず、また次に、次にと繋いでいきたい」と力強く語ります。そして、激しい殺陣がみどころの本作で、すさまじい剣さばきの連続を見せた高良さん。撮影は直前まで詳細を知らされず、当日に殺陣をあわせていくという中島監督の作り方に驚いたと言います。「あれは、心臓に悪かったです」と苦笑いの高良さんに会場が微笑みに包まれました。

撮影前の稽古では、斬る側の高良さんが自ら、斬られる側に入りたいと申し出たということで、「殺陣は斬られる方が難しいもの。斬るだけじゃなく、斬られるタイミングなどを体得しようとするなんて、高良ちゃんわかっているなと思ったね」と監督に大絶賛され、恐縮しきりの高良さんでした。

中孝介さんは映画主題歌の『Missing』について、「切なく儚い、高良さん演じる多十郎を思うおとよ(多部未華⼦)の心情を表している」としながら、「映画を観直したときに、おとよだけでなく、多十郎の思いも表していると感じました」と明かしました。

最後に中島監督は、「ちゃんばらは命がけで戦うもの、その中にドラマがある」と一言。現場で作り上げていく殺陣の撮影で、先の見えないやり取りが「まさに命がけのようだった」と高良さんが話すと、「命がけのちゃんばらを楽しみながらも、その中のドラマをぜひたくさんの人に感じてもらえればうれしい」と監督が締めくくり、拍手喝采の中、舞台挨拶が終了しました。

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