レポート2019.04.193つの地域の魅力をそれぞれの表現で演出。地域発信型映画『オール フォー ワン』『海まで何マイル』『誰にも会いたくない』舞台挨拶
4月19日(金)、那覇市の琉球新報ホールで地域発信型映画『オール フォー ワン』『海まで何マイル』『誰にも会いたくない』の3作品の上映が行われました。地域発信型映画は「自分たちが住む街の魅力を全国に発信し、地域を活性化させたい」という地元への熱い思いを、映画を通じて実現するプロジェクトです。3作品が上映された後には各作品の出演者が登壇し、舞台挨拶が開催されました。
岩手県盛岡市を舞台に作られた『オール フォー ワン』からは、スリムクラブの内間政成、真栄田賢、三崎千香さん、渡辺熱監督、アンダーエイジの熊谷由輔、結城多聞が登壇しました。
今年、ラグビーワールドカップが岩手県で開催されることをきっかけに今作を作ったという渡辺監督。ラグビーの「ワン フォア オール、オール フォー ワン」の精神で気を付けたところを聞かれ、「盛岡のみなさんに出演してもらうこと、そして芸人さんと俳優、市民の方で一体感が出るように心がけました」と答えました。三崎さんも、「とてもあたたかくて素敵な方ばかりで、終わって帰るときはすごく寂しかったです」と盛岡の町の人たちをアピール。スリムクラブと盛岡出身のアンダーエイジも撮影を振り返りました。
次に山形県山形市の作品『海まで何マイル』からは、菜葉菜さん、植田紗々さん、麻美さん、とろサーモンの村田秀亮、井下好井の好井まさお、ソラシドの本坊元児、水口靖一郎、廣木隆一監督が登壇しました。
廣木隆一監督は、開口一番に「なぜ山形の映画を撮ったのかとよく聞かれるので、先に答えます」と自ら進めます。「よく山形に行くのですが、山形の人は温かい、だけどシャイな人が多くて、自分が何をやれるかと考えていました」と話す廣木監督は、地域発信型映画が、今回の映画祭で47都道府県のすべてがそろうということで、フィナーレを飾るため自らメガフォンを撮ったということでした。
「廣木組のキャストやスタッフが結集し、自分が出演できることがうれしい。厳しい演出の中でも、気心知れたメンバーと楽しく撮影ができました」と語るのは菜葉菜さん。撮影中は、出演者で焼肉に行った話や、山形が寒かったというエピソードで盛り上がり、最後に監督が「舞台挨拶の方がおもしろかったと言われないようにがんばります」と、終始笑いが絶えない舞台挨拶となりました。
最後に滋賀県彦根市が舞台の『誰にも会いたくない』からは、たなかさん、YouTuberの東海オンエアてつやさん、よさこいバンキッシュのわきをさん、雨野宮将明さん、金森正晃監督、相馬永吉監督が登壇しました。金森監督は劇中に出てくる彦根の町にある建物を見てここで作品を撮りたいと決めたそうです。
昨年1月にアーティスト活動を終了した前職ぼくのりりっくのぼうよみ改め、たなかさん。主人公は引きこもりという設定ですが、主演を射止めた経緯について、LINEで届いた出演依頼に「OKです」と答え、そのまま出演が決まったとの裏話を明かしてくれました。最後に相馬監督が「今回映画館で作品を観たことで、音声が届かなかったところなど後悔が残った部分があります。ぜひ次回作にも挑戦したいです」と意気込みを話し、黄色い声援が飛び交う中で舞台挨拶は幕を閉じました。