レポート2019.04.20次世代を担う若手監督の情熱がほとばしる!「クリエイターズ・ファクトリー 2019 U-25映像コンペティション 審査会&授賞式」
4月20日(土)、那覇市の桜坂劇場ホールCで「クリエイターズ・ファクトリー 2019 U-25映像コンペティション 審査会&授賞式」が行われました。
本プログラムは25歳以下の次世代を担う監督たちが競い合う映画コンペティション。会場では、俳優の柄本明さん、映画監督としても活動する板尾創路ら全10人の審査員と観客が見守るなか、最終審査に残った8作品を一挙上映しました。
上映作品は『制服モラトリアム』(監督:音露)、『注射針をブルーシートで』(監督:小宮山みゆき)、『TRASH』 (監督:平栗圭、杉浦亜門)、『もぐら』(監督:山浦未陽)、『ナナちゃん、Oh mein Gottしよ♡』(監督:西本達哉)、『路上ライブ』(監督:大林泉輝)、『_(アンダーバー)』(監督:増田捺冶)、『FILAMENT 新編集版』(監督:田中大貴)の8本。この中からグランプリ、審査員特別賞、観客賞が決まります。
全作品の上映後には出品監督らによるトークショーも行われ、お互いの作品の感想、映画を撮るうえでの気持ちを率直に語り合いました。中には「映画ファンには有名な桜坂劇場で自分の作品が上映されるのがとてもうれしい」という感想も。会場の皆さんもリラックスした雰囲気で話に耳を傾けていました。
続く審査員特別賞は、平栗圭、杉浦亜門監督の『TRASH』、田中大貴監督の『FILAMENT 新編集版』の2作が受賞。『TRASH』の杉浦監督は「なんとなくグランプリではないと思っていたが、審査員特別賞と観客賞の2つをいただけてうれしい。これからも個性を貫いていけると思った」とコメント。『FILAMENT 新編集版』の田中監督は「グランプリでないのが残念だが、とてもうれしい。まだまだ未熟だけど、伸びしろでは負けないと思っている」と力強く話しました。
そして、栄えあるグランプリに選ばれたのは西本達哉監督『ナナちゃん、Oh mein Gottしよ♡』。西本監督は「コメディであるこの作品が、よしもとが主催する映画祭で選ばれたということがうれしい」と喜びを語りました。
審査員講評として、柄本さんから「今は誰でも映画を簡単に撮れる時代ですが、見たいのは監督の意志。いい映画を期待しています」、板尾からは「今回受賞できなかった人もいい意味で審査結果を裏切ってほしい。あっ、という人が出てきてほしい。期待しています」と熱いエールが送られました。最後に、審査委員長を務めた映画監督の中江裕司さんが「作りたいものは何なのかを自問自答して、これからも撮り続けてほしい」と呼びかけ、若手監督らの今後に期待を寄せる挨拶で締めくくりました。